- FXの特徴と基本
- FXとは?
- FXで利益が出る仕組み
- FXの特徴 4選
- ① 少額の資金で取引可能
- ② 24時間取引が可能
- ③ 為替差益を狙える
- ④ スワップポイント
- FX基礎用語集
- 【よく出てくる用語】
- ①通貨ペア
- ②証拠金
- ③証拠金維持率
- ④スワップポイント
- ⑤スプレッド
- ⑥取引通貨量(ロット数)
- ⑦レバレッジ
- ⑧ロスカット
- 【よく出てくる用語】
- 【取引時によく使う用語】
- ①ポジション
- ②エントリー
- ③イグジット
- ④損切り
- ⑤利確
- 【エントリー時によく使う用語】
- ① 成行注文
- ② 指値注文
- ③ 逆指値注文
- ④ OCO注文
- ⑤ IFD注文
- ⑥ IFO注文
- 分析方法
- ①テクニカル分析
- ②ファンダメンタルズ分析
FXの特徴と基本

FXとは?
FXは「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、「外国為替証拠金取引」とも呼ばれます。
これは、異なる国の通貨を売買して、その価格の差から利益を得る取引のことです。
たとえば、日本円とアメリカドルやユーロなどを売買して、価格変動によって利益や損失が発生することもあります。少額から取引を始めることができるのが特徴で、通貨の価値は常に変動しています。
FXで利益が出る仕組み

為替差益は、通貨の為替レートが変わることによって生じる利益のことです。
為替レートとは、一国の通貨が別の国の通貨と交換される際の比率のことで、例えば「1ドル=100円」というのは、1ドルが100円の価値と同じであるという意味です。
このレートは日々変動します。為替レートによって円高や円安が発生します。
円高は、日本円の価値が相対的に上がることを指し、例えば以前100円で買えた1ドルが90円で買えるようになると、円高と言います。
逆に、円安は日本円の価値が下がることを指し、100円で1ドルが買えていたのが、110円必要になる場合です。FX取引では、通貨が安い時に買い、高くなった時に売ることで利益を得ます。
この利益を為替差益と言い、取引する通貨の量によって利益の大きさも変わります。
例えば、ドルが安い時に大量に購入して、高くなった時に売ることで、大きな利益を得ることができます。
FXの特徴 4選
①少額の資金で取引可能
FX、つまり外国為替証拠金取引は、外国為替を証拠金で行う取引です。
この証拠金は、取引をする際に相手方に預ける担保金のようなもので、取引金額の一部を預けるだけで大きな取引が可能です。
たとえば、1ドル=100円の時に10,000ドルの取引をする場合、本来ならば1,000,000円必要ですが、FXでは証拠金だけでこの取引ができます。損失が出た場合は証拠金から引かれ、利益が出た場合は証拠金に加えられます。
このシステムにより、少ない資金でも大きな取引ができるのが特徴です。
②24時間取引が可能
FXのもう一つの特徴は、24時間取引が可能であることです。
外国為替市場は特定の場所や建物に依存しないため、インターネットや電話を通じて世界中のトレーダーが任意の時間に取引を行うことができます。
この取引形態を「相対取引」といい、取引は各自のタイミングで価格が設定されます。
土曜日、日曜日、1月1日を除き、基本的にいつでも取引が可能です。
ただし、メンテナンス時間は取引ができませんので注意が必要です。
③為替差益を狙える
FXでの主な利益は為替差益から得られます。
これは、通貨価格の変動を利用した取引で、「安く買って高く売る」ことが基本です。
たとえば、ドルが1ドル=100円の時に10,000ドルを買い、価格が上がって1ドル=105円になった時に売れば、5万円の利益が得られます。FXでは、将来の価格下落を見込んでの売りから入ることも可能です。
逆に、価格が予想と異なる方向に動けば、損失が生じるため注意が必要です。
④スワップポイント
FX取引においては為替差益のほかにスワップポイントという利益機会もあります。
これは、異なる国の通貨と金利を交換することで生じる金利差調整額です。
例えば、高金利の通貨を購入し、低金利の通貨を売る場合、そのポジションを翌営業日に持ち越すことでスワップポイントが発生します。この金利差が長期間にわたると、小さな金額でも積み重なって大きな収益になる可能性があります。
FX基礎用語集

【よく出てくる基礎用語】
①通貨ペア
「通貨ペア」とは、2国の通貨の組み合わせを指します。
FX取引では、この2国の通貨ペアを使って売買を行います。
例えば、米ドルと円の組み合わせなら「米ドル/円」と表され、同様に英語表記では「USD/JPY」となります。通貨ペアには、取引量が多く価格の動きが安定している「メジャー通貨ペア」と、取引量が少なく価格の動きが不安定な「マイナー通貨ペア」があります。以下はその例です。
- 米ドル/円(USD/JPY)
- ユーロ/円(EUR/JPY)
- ポンド/円(GBP/JPY)
- 豪ドル/円(AUD/JPY)
- ユーロ/米ドル(EUR/USD)
- 南アフリカランド/円(ZAR/JPY)
- メキシコペソ/円(MXN/JPY)
- トルコリラ/円(TRY/JPY)
②証拠金
「証拠金」とは、FX取引を行うためにFX会社の口座に預けるお金のことです。
FXでは、実際にお金を売買するのではなく、売買したと仮定した差額を清算する方式です。
証拠金は、この取引を行うために必要な資金と覚えておくとわかりやすいでしょう。
③証拠金維持率
証拠金維持率は、有効証拠金(口座にある実際の資金)が必要証拠金に対してどれくらいあるかを示す割合です。
この割合が高いほど安全性が高く、低いとロスカットされるリスクがあります。
計算式は以下の通りです。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
例:口座に100万円がある時、1ドル=100円で1万ドル取引する場合の証拠金維持率は2,500%です。
④スワップポイント
「スワップポイント」とは、2国間の金利差から生じる利益のことです。
たとえば、アメリカの金利が0.50%で日本がマイナス0.10%の場合、米ドル/円を買ったときには金利差0.60%分のスワップポイントを受け取ることができます。
逆に金利差がマイナスなら、支払うことになります。
⑤スプレッド
「スプレッド」とは、取引ごとに発生するコストのことです。
たとえば、米ドル/円のスプレッドが1銭の場合、1万通貨取引すると100円のコストがかかります。スプレッドは通貨ペアやFX会社によって異なるため、低いスプレッドを提供する会社を選ぶことが大切です。
⑥取引通貨量(ロット数)
「取引通貨量」または「ロット数」とは、1トレードで取引する通貨の量のことです。
通常、1ロットは1万通貨です。通貨ペアとレートによって必要な注文金額が異なります。
例えば、米ドル/円が100円の場合、1ロット取引するには100万円が必要です。
ただし、FX会社によっては「1ロット = 1,000通貨」のように異なる場合もあるため、事前に確認が必要です。
⑦レバレッジ
「レバレッジ」とは、少ない資金で大きな取引ができることです。
日本のFX会社では、最大25倍のレバレッジが設定されていることが多く、たとえば1万円の証拠金で最大25万円分の取引が可能です。
ただし、レバレッジを利用すると、損失も大きくなる可能性があるため注意が必要です。
⑧ロスカット
「ロスカット」とは、損失が拡大する前に自動的に取引を終了する安全装置のことです。
証拠金維持率が一定の基準を下回ると実行され、大きな損失を防ぐための措置です。
【取引時によく使う用語】
①ポジション
「ポジション」とは、FXで新規注文をした後、まだ取引を決済していない状態を指します。
FXでは「ある通貨を買っている状態」を「ロングポジション」または「買いポジション」と言い、「ある通貨を売っている状態」を「ショートポジション」または「売りポジション」と言います。この「ロング」と「ショート」は専門的な表現ですが、よく使われるので覚えておくと良いでしょう。
②エントリー
「エントリー」とは、新規で「買い」または「売り」の注文をすることです。
例えば、「買いでエントリーする」と言うと、「買いの取引を開始する」または「買いポジションを持つ」という意味になります。
「エントリーポイント」とは、新規注文をするタイミングのことで、FXではこのタイミングが非常に重要です。
③イグジット
「イグジット」とは、保有しているポジションを決済して取引を終了することを意味します。
この行為で損益が確定します。「エグジット」とも表記されることがありますが、意味は同じです。トレーダーの間では「クローズ」とも言います。
④損切り
「損切り」とは、損失が出ている状態でポジションを決済することです。
これは、相場の動きが予想と異なり損失が拡大する前に行うテクニックで、損失を限定する重要な戦略です。エントリー前に損切りラインを設定しておくことがFXの基本です。
⑤利確
「利確」とは、利益確定の略で、利益が出ている状態でポジションを決済することです。
例えば、「100円に到達したら利確する」というように使用します。
FXでは、エントリーの際に利益確定のラインも設定するのが一般的です。
【エントリー時によく使う用語】
①成行注文
「成行注文」とは、すぐに注文を実行したい場合に使う方法です。
例えば、現在のレートで即座に買いたいときにこの注文を使用します。
成行注文は市場価格で即時に取引されるため、迅速なトレードが求められる状況で便利です。
②指値注文
指値注文は、指定したよりも有利な価格で注文を設定する方法です。
買いの場合は現行レートより安い価格、売りの場合は高い価格で自動的に実行されます。
例えば、現在のレートが100円の時に「99円で買いたい」と指定するのが指値注文です。
③逆指値注文
逆指値注文は、指定したよりも不利な価格で注文を設定する方法です。
この注文は、リスク管理のために特に損切りに利用されます。
例えば、100円で買い注文をした場合に損切りラインを99円に設定し、その価格に達した時に自動的に売り注文が実行されます。
④OCO注文
OCO注文は、2つの注文を同時に設定し、一方が実行されるともう一方がキャンセルされる方法です。例えば、利益確定の指値と損切りの逆指値を同時に設定でき、市場のどちらの動きにも対応できます。
⑤IFD注文
IFD注文は、新規の注文とその注文の決済注文を同時に行う方法です。これにより、エントリーとイグジットが自動で連動し、トレーダーが常に監視していなくても取引が完結します。
⑥IFO注文
IFO注文は、IFDとOCOを組み合わせた注文で、新規注文後に利確と損切りの注文を自動的に設定します。これにより、取引のエントリーからイグジットまでを効率的に管理できます。
FXにおける分析方法

①テクニカル分析
テクニカル分析は、チャートの動きや形、さまざまなテクニカル指標(インジケーター)を使って将来の相場動向を予測する手法です。簡単に言うと、チャート上で完結する分析方法で、特定のチャートパターンから「この形になれば株価が上がりやすい」といった傾向を読み取ります。
また、テクニカル指標には「特定のラインに触れたら価格が反発しやすい」といった特徴があります。
FXでは、これらの分析を活用して、根拠のある投資判断を行います。
②ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析は、世界の政治情勢や経済イベントなどを基にして、将来の為替動向を予測する手法です。これがFXで重要な理由は、為替レートがこれらの大規模な経済的、政治的な動向に大きく影響されるからです。
例えば、2022年には円が大きく価値を下げ、過去30年で最も低い水準になりました。
これは主にアメリカとの金利差が広がったためで、アメリカが金利を引き上げる一方で日本は低金利を維持していたため、ドルが買われ、円が売られる傾向にありました。
このようにファンダメンタルズ分析をすることで、市場の動向を理解しやすくなり、より有利な取引が可能になります。
まとめ
今回はFX初心者に向けて、FXの基本的な特徴と仕組み、そして基本用語について解説しました。
そのうえで、今回の記事を読んだ方の多くは、「こんなに覚えられないよ〜」「専門用語多すぎ」と困惑されていることでしょう。
しかし、全部覚える必要はもちろんありませんし、用語を覚えるのではなく、用語の意味(中身)を少しでも構いませんので、頭の片隅にでもインプットしてもらえれば十分です。
FX取引を実際に数回程度こなせば、自然と用語も覚えるようになります。
ですから、今回の記事はあくまでFXの予備知識として知っていただければと思います。
今回の記事を参考に、ぜひFXを始めてみてください。
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